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今後のディストリとの付き合い方

そんなに凝ったものでもないけど、RedHat のお気持ち表明のその後とか見ていて、会社の Slack にちょっと書いたのでメモ代わりに書いておく。

全編に渡ってお気持ち表明みたいな感じなので、外部リンク以外内容はあってないようなモンです。

大本

RedHatRHEL のパブリックディストリは CentOS Stream だけだよ、と言い始めた。

www.redhat.com

publickey での解説。

www.publickey1.jp

その後

コミュニティが荒れたのでレッドハットくんのお気持ち表明。

www.redhat.com

publickey での解説。

www.publickey1.jp

というわけで

これ要は RedHat 的には、クローン OSS に対して「フリーライドだ!」と言いたいのでは? という感じ。 そして、彼らにとってマネタイズの邪魔、という事だろうかというのが個人的な感想だった。

そう言われればまあ理解できんでもないんだけど、いうて RHEL のライセンス買うのさあ、みたいなトコは正直ある。 エンタープライズなんだから払え、というのは個人的には理解できるんだけど、コンテナ技術の普及とかもあってライセンス分かりづらくなってるし。

特にパブリッククラウドにいくと CPU 単位で課金させようとしてくるディストリより、事業者が用意している専用イメージとか、 Ubuntu や Alpine でやる方がスマートだし。

特に個人的には、以下が賛同できなくて

Red Hat, SUSE, Canonical, AWS and Microsoft all create Linux distributions with associated branding and ecosystem development efforts.

SUSEopenSuSE (Leap) で stable なリリース提供しとるじゃろがい! Stream は堂々とアップストリームって言ってるし全然違うじゃん、というのと、CanonicalUbuntuOSS と非常にうまくやっている (ように観測できる) し、AWS は本業のために AmazonLinux 2/2023 開発しても十分ペイできるからやってるし LTS のような長いサポート期間提供も提供できているよね、という風情だと思っている。

www.redhat.com

結局 RHEL という企業が時代に乗り切れなかったのが原因なんじゃないか、という個人的な結論になった (特に引き合いに出されていた Canonical を見ていると特にそう思う) 。

ただこれはエンタープライズLinux のディストリとそのクローン OSS を取り巻く事情だけで見ているので、周辺事業とか財政を鑑みるとまた後年印象が変わりそうな気がしている。 結局、時分も見たいものだけ見て感想を書いているのだ。

今後のディストリ

どうしよう、と思っていたのだけど、以下みたいな気持ちでいる。

  • RHEL ライクがいいなら AWS で AmazonLinux2/2023
    • LTS 5 年が保証されててめっちゃ強い
  • システムワイドな環境で Linux を扱うなら Ubuntu (LTS)
    • オンプレとかそういうトコ
  • 全部コンテナにしてプラットフォームに依存しない

みたいな感じで、 RHEL からは徐々に距離を置く、としていかないと今後は辛そうですね、という雰囲気がある。 特に OS にお金を払う意識が無い (インフラとして include されがちな) 中小企業と仕事すると、強く感じるのでした。

おまけ

RockyLinux の声明で以下のように「やりようはある」と言っているのが強すぎた。

rockylinux.org

One option is through the usage of UBI container images which are based on RHEL and available from multiple online sources (including Docker Hub). Using the UBI image, it is easily possible to obtain Red Hat sources reliably and unencumbered. We have validated this through OCI (Open Container Initiative) containers and it works exactly as expected.

Another method that we will leverage is pay-per-use public cloud instances. With this, anyone can spin up RHEL images in the cloud and thus obtain the source code for all packages and errata. This is the easiest for us to scale as we can do all of this through CI pipelines, spinning up cloud images to obtain the sources via DNF, and post to our Git repositories automatically.

コンテナかクラウドインスタンスから抜けばいいという発想、まあ実行時点で課金しているはずなのでそれはそうなんだけど、心臓が強すぎる。